京都フィルハーモニー室内合奏団

Kyoto Philharmonic Chamber Orchestra

ミュージックパートナー 柳澤 寿男

メッセージ

ご縁があり、ミュージックパートナーに就任いたしました。

戦後間もない混沌としたコソボで音楽が人々の生きるモチベーションを持続させ、人々の心を繋ぎ、憎しみを和らげる奇跡を何度も目の当たりにしてきました。

文化の底力と音楽の可能性を、京フィルのみなさんとお伝えしたく思っております。これからの京フィルにもぜひ心を寄せていただけましたら幸いです。

プロフィール   

 1971年生まれ。旧ユーゴスラヴィアを中心に活動する日本人指揮者として知られる。

国立音楽大学器楽科(トロンボーン)を卒業。パリ・エコールノルマル音楽院指揮科に学ぶ。指揮を佐渡裕、大野和士の各氏等に師事。2000年東京国際音楽コンクール(指揮)第二位受賞。スイス・ヴェルビエ音楽祭指揮マスタークラス・オーディションに合格し、ジェイムズ・レヴァイン、クルト・マズアの各氏に師事。2005-2007年マケドニア旧ユーゴスラヴィア国立歌劇場首席指揮者。2007年、UNMIK国連コソボ暫定行政ミッション下のコソボフィルハーモニー交響楽団首席指揮者に就任。同時にサンクトぺテルブルグ響、プラハ響、フラデツクラロヴェ響、西ボヘミア響、サラエボフィル響、セルビア放送響、ベオグラード国立歌劇場、ニーシュ響、アルバニア放送響、イスタンブール国立歌劇場などに客演。

 2007年、旧ユーゴスラヴィアの民族共栄を願ってバルカン室内管弦楽団を設立。2009年、コソボ北部ミトロヴィッツァにおいてUNDP国連コソボ開発計画、KFOR国際安全保障部隊、コソボ警察などの協力のもと、コソボ紛争後初となる、セルビア人音楽家とコソボアルバニア人音楽家の文化交流を実現。World Peace Concertを一年に一度世界各地で開催。これまでにウィーン、ジュネーヴ、ベオグラード、サラエボ、ニューヨーク、東京などで開催し、漆原啓子(ヴァイオリン)、三枝成章(作曲)、梯剛之(ピアノ)、諏訪内晶子(ヴァイオリン)、ペーテル・ヤブロンスキー(ピアノ)、清水和音(ピアノ)、パスカル・ロジェ(ピアノ)、玉置浩二(ミュージシャン)、山下洋輔(ジャズピアノ)、日野原重明(医師)等各氏とジャンルを越え共演を果たしている。2010年には、ニューヨーク国連総会に付随するイベント「バルカン・リーダーズ・サミット」に招かれ演奏。2011年には、UNDP国連開発計画アルバニアと共にロマ民族の子供たちとの共演コンサートを開催。2016年には、ジュネーヴ国連欧州本部総会議場で演奏を披露(国連欧州本部、在ジュネーヴ日本政府代表部主催)。2016年来日時には、柳澤寿男の著書に共鳴した玉置浩二氏が尊き命あるものとの共存、平和への祈りを込め「歓喜の歌」を作曲。

 日本国内では札幌響、仙台フィル、新日本フィル、日本フィル、東京フィル、東京都響、東京響、東京シティフィル、群馬響、名古屋フィル、京都市響、アンサンブル金沢、大阪フィル、日本センチュリー響、関西フィル、大阪響、兵庫芸術文化センター管、九州響などに客演。

 2015年より東日本大震災復興支援のひとつとして坂本龍一氏監督による東北ユースオーケストラの指揮者を務め、坂本龍一氏(作曲・ピアノ)、吉永小百合氏(朗読)と共演。また同年より日本の音楽シーンをリードするポップミュージシャンとフルオーケストラによる融合プロジェクト、ビルボードクラシックスの指揮者を務めている。

 柳澤寿男とバルカン室内管弦楽団の活動はこれまでにBSジャパン(テレビ東京系)「戦場に音楽の架け橋を-指揮者柳澤寿男コソボの挑戦(日本放送文化大賞グランプリ受賞作品)」、NHK Eテレ「SWTCHインタビュー 達人達 石井竜也×柳澤寿男」等数多くの番組で放送されているほか、日本の高等学校教科書「世界史A(実教出版)」、「最新図説現社(浜島書店)」に記載。2019年9月には天皇陛下がコソボでの柳澤寿男の活動に言及。またコソボの芸術・文化の発展とバルカン室内管弦楽団を通した地域和平への尽力によりコソボ大統領勲章(文化交流賞)を叙勲される。著書に「バルカンから響け!歓喜の歌(晋遊舎)」、2020年、バルカン室内管弦楽団とのドヴォルザーク・チャイコフスキー「弦楽セレナーデ(ドイツAUDITE)」をリリース。

 現在、バルカン室内管弦楽団音楽監督、コソボフィルハーモニー響首席指揮者、ベオグラード・シンフォニエッタ名誉首席指揮者、東北ユースオーケストラ指揮者、ビルボードクラシックス指揮者、京都フィルハーモニー室内合奏団ミュージックパートナー。